「朝夕の秋風身にしみ渡りて上清が店の蚊遣香(かやりこう)懷爐灰(かいろばい)に座をゆづり、石橋の田村やが粉挽く臼の音さびしく、角海老(かどえび)が時計の響きもそゞろ哀れの音を傳へるやうに成れば、四季絶間なき日暮里の火の光りも彼れが人を燒く烟 ...」
一葉の逝去は明治29年だから彼女が見た時計台はまさにこれだろう。
それがこうなった・・・!
明治の御代に生まれていたのなら私も吉原通いの常連になっていたのだろうか?
それはともかく、この時代の明治を一目見たかった。