大戦中、良くも悪くも国内外に名を轟かした帝国陸海軍人は多い。
中でも私の嫌いな軍人と言えば辻 政信参謀と牟田口廉也中将。
牟田口中将はインパール作戦の失敗を受けて当然、割腹すべきであったと思うが戦後も生きながらえた。
辻参謀はどういうわけか戦後になって行方不明のままだ。
本書が採り上げられているのは木村昌福海軍中将で、昌福と書いて「まさとみ」と読む。
全く知られていない提督だが輝かしい戦歴がある。
距離的には両島は300㌔近く離れ、位置的にはアッツ島の方が日本寄り。
当然のことながら次はキスカ島上陸となる。
アメリカ軍をして「パーフェクト・ゲーム」と言わしめ『太平洋戦争アメリカ海軍作戦史』にはこう書かれた。
「史上最大の最も実践的な上陸演習だった」
そもそもキスカ島は無血占領だったが今度は無血撤退。
玉砕ばかりが叫ばれる中、撤退も勇気ある決断だと思う。
それにしてもアメリカ軍包囲網の中、絶妙なタイミングでの撤収。
指揮官の見事な決断には脱帽する。
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