愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

幸せなひとりぼっち フレドリック・バックマン

 

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外国文学を読むにあたって、一番の問題となるのは訳者との相性かと思う。
今回の本、スウェーデン文学らしいが、過去、スウェーデンの小説なんか読んだことがあったかどうか!
日本でも多くの人に読まれ映画化もされているらしいが、どうも私にとっては感動とは程遠い作品だった。
いや、勿論、個人的感想に過ぎないのだが。
 
いつも気になることだが外国文学特有の比喩。
スウェーデン語が読めないので何とも言えないが少し大袈裟な点が引っ掛かる。
内容は以下のようなもの。
 
妻を少し前に亡くし、仕事も早期退職を勧告され、孤独に暮らす59歳のオーヴェ。近所に越してきた明るいイラン人女性パルヴァネやにぎやかなその一家と衝突をくりかえすうちに、少しずつ彼の人生が明らかになっていく……。 スウェーデンで80万部、全世界で250万部突破。全世界で笑いと涙を生んだ名作が待望の邦訳。
 
スウェーデンで80万部とあるが国内人口は990万人。
比率から言えば大ベストセラーということになる。
著者のフレドリック バックマンは何と1981年生まれじゃと!
私の感想など、あまりあてにはならないが、意外とこの手の作品は映画で見た方が面白いのではなかろうか。
ただ、こんなくだりには納得するところもあった。
 
人を愛することは家に引っ越すのに似ている。
最初は新しい物すべてに恋をし、そのすべてが自分のものだと、毎朝、驚きを新たにする。そして、ふいに誰かがドアからやってきて、実は重大な取り違え、この素晴らしい家はあなたの家じゃなかったと言われはしないかと不安がる。
でも年月と共に外壁も傷んで、あちこちに木のひび割れが出来るようになると、家が完璧だからじゃなくて、家の完璧じゃないところに愛情を感じるようになる。
隅から隅まで知り尽くしてね。
 
ふん、なるほどね!
または、こんなことも言っている。
 
死に取りつかれ、その到着がアナウンスされるたいぶ前から、早々と待合室に入る人も居る。人は死を恐れるが、たいていに人が一番恐れるのは、自分以外の人に死が訪れることだ。死の最も恐ろしいところは、それが常に我々を素通りしていくことだ。
そして我々は、独り後に残される。
 
更に!
 
時間というものは奇妙なものだ。たいていの人は、前にある時間を見据えて生きる。
数日、数週間、数年先を見据えて。人生を生きていて一番辛い瞬間というのは、前よりも後ろに見える時間の方が長い年齢になったと気づく時ではないだろうか。
そして、前に時間がないとなると、それ以外にするものを探さなくてはならない。
たとえば、思い出。
 
言い得て妙也!
 
 
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