愛に恋

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事件・裁判(読書録)

毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記 北原みのり

一般的に毒婦というと、まず思い浮かぶのは高橋お伝と阿部定ということになるか。 しかし最近、平成の毒婦と言われる女性が二人も登場した。 片や青酸カリを飲ませた連続殺人事件の筧千佐子容疑者、そしてこの木嶋佳苗。 婚活詐欺とでも言うのか短期間に複数…

誘拐 本田靖春

初版は1977年で、かなり昔の本になるが最近、ちくま文庫で復刊され、それを買って読んでみた。 吉展ちゃん事件扱った本で、私が物心ついた頃の、最も有名な大事件だった。 身代金目当ての誘拐殺害事件として残忍な犯罪だが、改心してからの犯人小原保を見て…

裁かれた命 死刑囚から届いた手紙 堀川恵子

子供の頃には全く書けなかった読書感想文をこうして毎回書いているが、プロの書き手でもない私には実のところ四苦八苦、悪戦苦闘である。 長からず短かからず、冒頭の書き出しからしていつも悩む。 まあ、余談はともかく本題だが、この本は新潮ドキュメント…

切断—ブラック・ダリア殺人事件の真実 ジョン・ギルモア

この事件に関しては映画化もされているらしいが私は見てない。 通称、ブラック・ダリア事件とは1947年1月15日、ロサンジェルスで女優志望のエリザベス・ショート(22)が激しい拷問の末、腰の辺りから胴体を真っ二つ切断、血を抜かれ、両脚を大きく広げたま…

死刑の基準 「永山裁判」が遺したもの 堀川恵子

私には、やや、分不相応な本だとも言える。 著者も言っているが当初、まったく売れなかったとか。 ところが第32回講談社ノンフィクション賞を受賞したことで事情が一変。 確かに優れたノンフィクション作家で、これまで『裁かれた命 死刑囚から届いた手紙』…