愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

古本は一期一会

こいさんが私(わて)を初めて法善寺へ連れて来てくれはったのは 「藤よ志」に奉公に上った晩やった。 「早う立派な板場はんになりいや」ゆうて、長い事水掛不動さんにお願いしてくれはりましたなァ。 あの晩から私(わて)は、私(わて)は、こいさんが、好きにな…

バッタを倒しにアフリカへ 前野ウルド浩太郎

先ず、この表紙にしてやられた。 上手いデザインだ! バッタを倒しにアフリカへ行く、その訳とは? 行き先はアフリカのモーリタニア、と言っても名前しか知らない。 著者の名前、前野ウルド浩太郎の「ウルド」とはモーリタニアで最高に敬意を払われているミ…

Linda Ronstadt ♬ Long Long Time

Linda Ronstadt - Long Long Time その昔、アン・ルイスが、♪ ヘイ・リンダなんて歌っていたことがあった。 また、あるグループで有名な♪ リンダ・リンダ・リンダなんて曲もありました。 しかし、私にとってリンダといえば後のも先にもこの人、リンダ・ロン…

小町針

裁縫で使う待針には穴がないらしいが、この待針の由来は小町針にあるという。 どういうこと? 昔の川柳に曰く いかさまの 元祖は 小野の小町なり どうも「百夜通い」という伝説にその由来があるらしい。 自分に思いを寄せる深草少将に小町が、 「百晩、家に…

野外の歯科医

第一次大戦中野外の歯科医とあるが、いくら何でもこれは無茶だろう! 見るからに痛そうだ、映画なんかでよくある、ウィスキーを飲ませておいて強引に引き抜くのか。 左側の二人はもう済んだのだろうか? 然し、今、治療中の患者の表情を見よ! 脚も腕も押さ…

晡下出社

永井荷風の『断腸亭日乗』には“晡下”という漢字が頻繁に出てくる。 この言葉は今の広辞苑にも載ってない難解な漢字で、類語として「晡時」という字なら載っているが「晡下」はない。 小津安二郎の日記には以下のような記述がみられる。 「晡下出社、別に用も…

ウェスタン

Best western scene ever !! 1968年制作というから、もう半世紀前の映画になるわけだ。 私の好きな西部劇の代表作『ウェスタン』の一場面。 冒頭、少年の家族、父、母、兄を殺した5人は、銃声を聞いて家の奥から駆け付けた、この少年と向き合う。 それにして…

1890年7月27日

ゴッホが例の耳切り事件で村を追われサン・レミの精神科病院に入院したのは1889年の2月のこと。 度重なる発作に耐え、事件の真相を語らず沈黙を守り続けたのは再びゴーギャンとの生活を取り戻すためだったとか。 そんなある日、初めて絵が売れゴッホを喜ばせ…

撃墜?

第二次大戦中に撃墜された飛行機か、これまたよく撮れた写真だ。 ポスターにしてもいいぐらいの一品だ。

東京新大橋雨中図 杉本章子

本書は、第100回直木賞受賞作(1989年)で、しばしば最後の浮世絵師などと言われる小林清親を扱った時代小説だが、これがまあ、本当によく出来た作品で驚いた。 時代考証や言葉使いなど、まるで江戸、明治に生きた人が書いたのではないかというぐらい、もう…

デラ・リーズ ♬テイク・マイ・ハート 

テイク・マイ・ハート 私の感性のどツボに入るような名曲だが、あまり知れられてはいないようだ。 それも無理からぬことか、録音は59年か61年とはっきりしないが半世紀以上も前の話。原曲はイギリスの作曲家ケテルピーが1920年に作曲した『ペルシャの市場に…

石井鶴三と『大菩薩峠』

未完に終わった我が国の小説で有名なものと言えば、第一に漱石の『明暗』だろうか。林扶美子の『めし』も著者死亡で結末を見なかった。大河小説では大佛次郎の大作『天皇の世紀』が有名だが、更に忘れてはならない大長編に中里介山の『大菩薩峠』がある。何…

ウィレム・デフォーのゴッホ

『永遠の門 ゴッホの見た未来』ウィレム・デフォー 過去、ゴッホ役に挑んだ人ではヴィンセント・ミネリ監督『炎の人ゴッホ』(56年)でカーク・ダグラス。 黒澤明監督の『夢』(90年)でマーティン・ スコセッシが何故か起用されている。 しかし、この写真で…

平成の30冊

朝日新聞「平成の30冊」 「平成の30冊」は、新聞や週刊誌で書評を執筆している方々のアンケートで選びました。1989年~2018年に出た本の中からベスト5を選んでいただき、1位から順に5~1点と点数化し、集計。120人から回答が寄せられました(回答者の肩書は2…

訃報 森山加代子 1940年3月23日-2019年3月6日

悲しきインディアン 森山加代子 1992 何分、遠い昔のこと故、記憶も定まらぬが、おそらく1963年頃のことか。 街中に舟木一夫の『高校三年生』が流れ響き、私も連られてよくがなっていた。 日本には演歌と歌謡曲なるものがあることは薄々認識していたが、子供…

関屋敏子

宵待草 関屋敏子 竹久夢二という人は確かに詩人としても才能があったと思うが、この詩を基に曲が作られるということは考えていたのだろうか。 おそらく、それはないだろう。 何故ならこの詩には2番以下の歌詞がない。 待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせ…

こっくりさん

非科学的なものは、まったく信用しないような三島由紀夫だが、この成り行きをしかと見届けてやるぞという意気込みですね。 後ろに居るのは江戸川乱歩。 私も一度やったことがあります。 男2人、女1人の3人で。 薄々気が付いていたのですが、どうも彼は彼女に…

福田屋

現在、大阪の道頓堀川に掛かる戎橋あたりは道頓堀2丁目という地名になっているが、この橋の川に沿った南側一帯はかつて、九郎右衛門町と呼ばれ、大変な賑わいを見せた花街だったらしい。その新戎橋の手前角に「出世地蔵尊」というお地蔵さんが祭られている…

ジェーン・マンスフィールド 1933年4月19日-1967年6月29日

ジェーン・マンスフィールドさん、貴女の代表作は何といっても『女はそれを我慢できない』でしょ。 ポール・マッカートニーもこの映画の話を以前していたことがあります。 それにしても欧米では、どうしてこう不慮の事故が多いのでしょうか。 薬物、飛行機事…

ドレスデン大空襲

ドレスデン市街 大戦末期の1945年2月13日、イギリス時間17時30分、英空軍の第5爆撃機集団ランカスター爆撃機245機がソビエト軍が迫るドイツ東部の都市ドレスデンに向けて飛び立った。 昔からその美しさにおいてエルベ河畔のフィレンツェと言われた古都ドレス…

Torna A Surriento(帰れソレントへ)

Hauser & Caroline Campbell - Torna A Surriento 私も生涯に一度でもいいから、このようなイタリアの野外クラシック・コンサートに行きたいものだ。 ましてやこんな美人バイオリニストが出た日にゃアルコールがなしでも酔い痴れてしまうね。 最近の世界的バ…

去年マリエンバートで

1960年フランス制作の『去年マリエンバートで』という映画を知っているだろうか。 ストーリーもなく、シナリオすら存在しない登場人物3人の役名もない。 ただ「去年、会ったかどうか」の会話が繰り返されるばかりの映画。 私が持っている1988年版『洋画ベス…

1966、今、そこにある危機

この一枚は本当に凄い! ベトナム戦争というのは南ベトナムに解放戦線が出来たことに始まり、それを支援した北側をアメリカが空爆、そして混迷の度を深めていくわけだが、この写真は1966年に撮られたもので、隠れている農民はアメリカ兵を恐れているのだろう…

バスターのバラード

2018年・第75回ベネチア国際映画祭で脚本賞を受賞。 見事な写真で、これは絵画だと言われても頷ける。 まあ、所謂言うところの縛り首だが馬上の人間の生死は馬次第というわけだ。 食む草が求めて移動した時点で運命が決まる。 しかし、本当に馬い演出だ! あ…

贋・久坂葉子伝 富士正晴

タイトルで「贋」で断っているので、フィクションとノンフィクションの境目が分からないが、筆者本人も久坂の友人ということで登場している。結末から言うと、久坂葉子は昭和27年の大晦日に阪急六甲駅から飛び降りたのか、線路に寝たのか分からないが21歳と…

モヒーニ・デイ

Mohini Dey killin it at the SIT booth, 2019 NAMM これまで見たことのないような、おっそるべき天才ベーシスト! 1996年生まれでインド出身。 兎にも角にも本物の凄さに驚嘆。