愛に恋

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パーク・ライフ 吉田修一

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以前にも似たようなことを書いたが、芥川賞作品というのは、先ず、記憶に残らないことが多い。

読了後、棚に納めた段階で、早や、風化し始める。

本作が悪いというのではなく、日常的に起こったことを観察した洞察力の問題で、なるほど、このように書けば芥川賞も可能なのかと思わせるストーリー展開と文体といえようか。

対象人物の捉え方、アプローチ、その後の展開から終盤まで実際、このようなことならあり得るという現実味を読者に与える作業といっていい。

他に、新生活を始めた夫婦が、職場の先輩に振り回されてしまう「flowers」を収録。