[bar Blues and geko]
「マスター、今日は何も話しがないんだけどさ、何かいい曲聴かせてよ」
「よし、その前にこれ何て読むか分かる。『病膏肓に入る』」
「びょうこう・・・、分からない、何て読むの」
「やまいこうこうにいる」と読むんだよ。意味は病気が酷くなり治療のしようがな
ということらしいけど、転じて趣味や道楽に熱中しすぎて、どうにも手がつけられ
なくなることの譬えでもあるんだとか」
「へえ~、まったく知らないな」
「つまり、今で言う依存症ことだな」
「ふ~ん、じゃあ、マスターの依存症は何さ?」
「もちろん、音楽さ!。だから、こんな店をやっているんじゃないか」
「そうか!、そうだよな。じゃあ、マスター自慢のやつを一曲頼むよ」
「任せとけって。染み入るやつをな」
「誰の?」
「まあ、いいから聴けって」
Cee Cee James ~ House Of The Blues