私は小学校に入っても夜尿症が治らず、かなり父を悩ませていたが、夜泣きはどうだったかというとあまり記憶にない。
なんでも真言宗の開祖である空海は、激しい夜泣きで周囲を悩ませていたとか。
ものの本によると空海の母は村人に「夜泣きする子は七浦七里枯るる」と言われ大いに困惑していた。
寝静まったころに、大きな声で泣き喚くので村中が迷惑千万だと言うのである。
「その子を捨てなきゃここでは暮らさせない」
と脅かされ、八十八箇所、赤子を連れて彷徨い歩いたとか。
それが四国遍路の始まりになったらしい。
以前、“管直人さんが総理になる前、頭を丸めてお遍路巡りをしていたことがあったが、私も不惑を越えているのにまだ落ち着きがない。
一度、行ってみようかしら。
とは言うものの土台歩ける自信がない、いったい何キロあるんだ。
言わずもがな、八十八箇所どころか三箇所巡りで、よっこらしょ。