愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

コーヒーが冷めないうちに 川口俊和

 
自慢じゃないが読書生活を初めてこの方、涙を堪えることが出来なかった本は、たったの三作品しかない。
敢えて書名は出さないが、先日、最近よく見かけるこの本の帯に目が留まり、
 
ー4回泣けます☕
 
とあったので、私の人生で、たったの3回だった泣けたが、何と1冊で4回も泣かせてくれる、そんなありがたい本なら泣かせて貰おうじゃないかと買ってみたが。
しかしどうかな!
 
・絶対泣ける映画!
・絶対泣ける音楽!
・絶対泣ける本!
 
と、最近やたら多い、このようなキャッチコピーが氾濫しているけど大丈夫でしょうね!
近年では、タレントが少し涙ぐんだだけで、翌日のスポーツ紙には「誰々、号泣」と大袈裟な見出しが躍るが、まさかその手の類じゃないでしょうね。
しっかり泣かせて下さいよ。
 
ただ、私としては前もって泣くことを請け合ってくれなくても結構なんですが。
そんなものは前触れもなくいきなり涙豪雨で願いたい。
どうも、お涙頂戴的な宣伝文句そのものに安っぽさを感じていまうわけで、そこのところ、大丈夫でしょうか、頼みますよ。
解説、感想も序に書いておく。
 
とある街の、とある喫茶店
とある座席には不思議な都市伝説があった
その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという

ただし、そこにはめんどくさい……
非常にめんどくさいルールがあった

1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない
2.過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない
3.過去に戻れる席には先客がいる
その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ
4.過去に戻っても、席を立って移動する事はできない
5.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、
そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ

めんどくさいルールはこれだけではない
それにもかかわらず、今日も都市伝説の噂を聞いた客がこの喫茶店を訪れる

茶店の名は、フニクリフニクラ

あなたなら、これだけのルールを聞かされて
それでも過去に戻りたいと思いますか?

この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった、心温まる四つの奇跡

第1話「恋人」結婚を考えていた彼氏と別れた女の話
第2話「夫婦」記憶が消えていく男と看護師の話
第3話「姉妹」家出した姉とよく食べる妹の話
第4話「親子」この喫茶店で働く妊婦の話

あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?

●感動の声、続々!

●「泣いた。とにかく泣きました。素敵な1冊を私の人生に届けてくれてありがとう! 」(女性)

●「この本、すごい。こんなに素直にまっすぐに胸に刺さってくる本ははじめて。
4回泣けますと書いてあったけれど、私は6回も泣いてしまいました。」(女性)

●「読みながら亡くなった母のことを思いだし、胸がいっぱいになりました。
もっと『ありがとう』を伝えておけばよかったと後悔していたけれど、心が救われました。(男性)

●「一気に読みました。別々の話だけど、みんなつながっていて、心がほっこりしました。最後の話は、ほんと良かった。
自分と父ちゃんのこともいろいろ考えた。いい人生だよ。ありがとうございます」(男性)

●「心が温かくなった。長い人生、後悔することも多いが、素晴らしいこともたくさんあったと思い出させてくれる。
息子にも読んでほしいと思い、プレゼントした」(男性)
 
というわけで皆さん、とにかく泣けた、泣けたと絶賛の「嵐休業」。
私が一番良いと思ったのは第三話の「姉妹」だが、残念ながら泣けるまではいかなかった。
というか、多くの感想を読むと全然泣けなかったというのもある。
これまた如何に!
 
そうなんですね、概して最近の「必ず泣ける」というのは、現象というか流行というか「泣かせてなんぼ」みたいな作品作りじゃないとダメなんでしょうか?
少し辛口ですが、世には泣かない名作も一杯あるわけで。
 
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