愛に恋

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置かれた場所で咲きなさい 渡辺和子

 
 
渡邉錠太郎と言う人を知っているだろうか。
明治7年、愛知県小牧市の煙草屋に生まれ、家が貧しかったため小学校中退というハンディを乗り越え陸軍大将にまで昇進した人物だ。
戦前は陸軍の三長官というと陸軍大臣参謀総長教育総監がそれで、昭和11年2月、教育総監の職責にあった渡邉大将は、皇道派の決起により、その命は絶たれた。
 
事件後、問題になったのは、総監を暗殺するに機関銃を使ったことが武士道に反するという点で、時を同じくして遭難した斉藤実内大臣鈴木貫太郎侍従長高橋是清蔵相などは銃弾を撃ち込まれたり、袈裟懸けに斬られたりはしたが、機関銃掃射などはなかった。
 
その一部始終を真横で見ていたのが当時9歳だった渡辺和子女史で大将の次女になる。
つまり先のノートルダム清心学園理事長だ。
人生は配られたカードで勝負すると言った人がいたが、タイトルの『置かれた場所で咲きなさい』とは、まさにそんなことを意味するような気がする。
その中に四国の80歳を過ぎた詩人が詠んだ詩がある。
 
老いることが
こんなに美しいとは知らなかった
老いるとは・・・
しだれ柳のように
自然に頭のさがること・・・
 
つまり謙虚さが輝きを増して来たということだろうか!
私などはまだまだ小僧のうち、修行が足りません、叱られてばかりでしょうね。
因みに渡辺さんは先年、平成28年12月30日逝去なされ、長い人生を経て父錠太郎氏の元へ旅立たれた。
 
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