愛に恋

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完全なる首長竜の日 乾緑郎

 
以前はよくCSテレビで「このミステリーがすごい」の書評会だったか選考会だったか、そんな番組を好んで見ていたが最近はついぞ見なくなって久しい。
この本は第9回大賞を満場一致で授賞した大作だというので興味がわき読んでみたが、ミステリーと言っても殺人事件の犯人を追うという内容とは異なり書評を書くには難しい粗筋だと思うが。
自殺未遂を起こし意識不明の弟と、SCインターフェースという植物状態の患者とコミュニケート出来る医療システムを使い、なぜ自殺を試みたか、その原因を探ろうとする姉。
 
結末はよもやの意外な展開、とでも言っておこうか。
しかし『完全なる首長竜の日』というタイトル、何の予知もなく、これはいったいどういう小説なんだろうと読み始めたが、途中何度か前に戻って読み直すこともちらほら。
 
中国戦国時代の思想家で荘周という人に「胡蝶の夢」という話があるが、夢の中で蝶になったのか、或いは、今の私は蝶が見ている夢なのかという中国の故事に倣ったような話によく似ている。
 

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