そこに在る
《窓外の化粧》(1930年) 神奈川県立近代美術館
どのような思考からこのような想像が生まれるのか。
昭和7年にはこんなことを言っている。
人間に顔や肉体がなかったら、どんなに気持が晴々するだらう。私自身人々の眼の前にえたいの知れない顔や肉体を曝して歩いてさぞ迷惑を掛けてゐるだらうと思ふ時出来るだけ人に逢はないですむやうにしたいと願ふ。 人間の顔が恐ろしくて人に逢へなくなる時私は犬達と話をする。犬は人間よりも直接に単純に話が出来る。
やはり変わっている。
古賀の作品は精神障害者の絵に興味を持ったことに始まるのかどうか分からないが、彼の本格的自伝はないものか、興味がある対象だが、随分と難しいことを言っているので私の頭では解らないと思う。