2018-06-16 仏果を得ず 三浦しおん 平成文学(読書録) 「『たゞ今母の疑ひも、我が悪名も晴れたれば、これを冥途の思ひ出とし、跡より追っ付き舅殿、死出三途を伴はん』と突っ込む刀引き廻せば」 『仮名手本忠臣蔵』「勘平腹切の段」の場面。 主役は早野勘平、萱野勘平のモデルですね。 高校卒業と共に浄瑠璃、義太夫の下に弟子入りして芸を磨く青年の物語だが文楽の知識がまったくない私でもそれなりに楽しめた。 しかし才能ある作家ですね三浦しをんは。 文楽は太夫、三味線、人形の三者からなるそうだが人形浄瑠璃というものを一度見たくなった。 人間国宝の竹本住大夫師が文楽としては初めての文化勲章を受章。 ともかく主人公の健(たける)は勘平に成りきるための日々の精進、もし私が若くしてこの世界に飛び込んでいたらどうなっていたのかとありもしない妄想を楽しませてもらった。 ブログ村・参加しています。 ポチッ!していただければ嬉しいです♡ ☟