居眠り狂志郎の遅読の薦め

未だ休読日に至らず

不死鳥 岸田森

 
昭和43年といえば、もう半世紀も昔の話しになってしまう!
怖ろしい(笑
私たち世代が挙ってウルトラマン』『ウルトラ7』と円谷作品に夢中だったあの頃、その両作品の間が確か『怪奇大作戦』だったと思うのだが。
毎回、この叫び声から始まる番組に怖い物見たさの少年たちはハマっていた。
日本でただひとり、ドラキュラ伯爵を演じることの出来る俳優らしい。
冷徹な目、青白く、笑顔がなく、薄暗い路地ですれ違うにはあまりにも恐ろしい俳優、それが岸田森
その岸田森に付いて書かれた本を見つけてしまった。
 
多くの人が岸田森に付いて語り、いつまでも忘れられない俳優として心に留めている。
淋しがりやで面倒見がよく、ジャズと酒と蝶が大好きだった俳優岸田森
知らなかったが『アラビアのロレンス』でピーター・オトゥールの吹き替えをやったのは岸田森だったのだ!
 
身長169㎝、体重50キロ、ボトル半分を毎日開ける!
蝶の収集家、台湾で一ヵ月、山谷を駆け巡りなんと1,800頭(匹とわ言はない)採ったのが記録がある。
そこには怪奇大作戦で見せる顔とはまったく別の顔があったのだろう。
 
岸田森文学座の第一期生で同期には草野大悟寺田農橋爪功、悠木千帆(樹木希林)、小川真由美、北村総一郎と素晴らしい顔ぶれがいる。
悠木千帆の結婚相手とは知らなかった。
因みに加藤紘一中学の同級生。
 
ところで岸田森岸田今日子は従姉にあたり、今日子の父が岸田國士になるが、どうりで、あのおどろおどろしい雰囲気が従姉同士似ていると思った。
 
 
本書には岸田森の友人で既に亡くなった俳優が沢山出てくるが俳優業華やかだった時代が偲ばれる。
小池朝雄成田三樹夫など映画が役者によって作られていた頃の話しだ。
そんな時代を酒浸りになりながら泳ぎ切った岸田森
1982年12月、43歳の若さで旅立った。
若山富三郎が打ん殴ってでもやめさせるべきだったと言った酒。
本人はどのように自覚していたのか。
友人長田弘は弔辞の中でこう言っている。
 
人間は、一つの死体をかついでいる
小さな魂にすぎない
 

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