愛に恋

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責任 ラバウルの将軍今村均 角田房子

 
押入れから古いノートを引っ張り出し、故角田房子氏の本を読んでいたのは、いつ頃だったか調べてみると以下のような順だった。
 
昭和61年 一死、大罪を謝す
  63年 閔妃暗殺
        甘粕大尉
平成元年  いっさい夢にござ候
      責任 ラバウルの将軍今村均
 
約30年前後ほど前のことだ!
何れも、その人物の最期を描く名作で、
阿南陸相、自決
朝鮮王妃、暗殺
甘粕正彦、自決
本間正晴 銃殺
今村均  有期刑
 
先日、ある新聞欄に「責任」という見出しで『責任 ラバウルの将軍今村均』が採り上げられていた。
ラバウルで敗戦を迎えた今村均大将と部下の参謀長が責任を巡って口論を始める。
まもなく始まる裁判でお互いが相手の罪を少しでも軽くしようとする議論。
 
「責任は当然私が負うべきだ」
「いや、命令した私の責任だ」
 
参謀長は無罪になり今村大将は、その後、9年間獄に繋がれ日本に送還された後も、わざわざ部下と共に服役したいということで赤道直下の炎暑の島に戻り、釈放後は自宅の庭に掘っ立て小屋を建て自ら幽閉生活を送った。
聖将とまで讃えられた将軍の晩年、それに比べ、昨今、喧(かまびす)しいどこかの大学の責任の取り方を対比させた記事だった。
 

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