愛に恋

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モンパルナスの灯―モジリアニ物語 M.ジョルジュ=ミシェル

 
何とも七面倒くさい本だった。
小説という形態をとっているが、芸術家を題材にした外国文学にありがちな、哲学的な会話が多く、通常では考えられないような単語が頻繁に出て来る。
読解力の限界で肩が凝るばかり。
 
それより何より、モジリアニの経歴が主題ではなく、複数出てくる友人知人の遣り取りに主眼が置かれ読んでいてちっとも頭に入らない。
後書きを見るに発行は1923年12月8日。
 
モジリアニの死から未だ3年と経っていない時期に書かれ翻訳本が出たのは79年。
既に絶版となっているが、このように読み辛くては今日までは生き残れまい。
また、モジリアニとジャンヌの死に関しても殆ど書かれず、作者はモジリアニと交友があったようだが私としてはあまり参考にならなかった。
 
これならまだ『モンパルナスの灯』を観た方がいい。
少し辛口すぎる感想になってしまったが、伝記小説の翻訳はやはり熟慮して買ったほうがいい。
 

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