居眠り狂志郎の遅読の薦め

未だ休読日に至らず

犬が星見た―ロシア旅行 武田百合子

 
昭和44年に約1ヶ月かけて旧ソ連領を旅した時の紀行文、或は日記といってもいいが、1日の出来事を平均して12ページぐらいは書いている。
どこを読んでも「ホテルへ帰り、日記を書く」というくだりはないが、見聞したこと使った料金などを実に細かく記載している。
感心するのはアルコールの量、体に悪いというぐらい飲酒が多い。
 
そもそも夫の武田泰淳から、
 
「連れて行ってあげるのだから、お前、日記を書けよ」
 
と言われて書き始めたものらしいが、素人のわりには自然な語り口がいいのか書評はどれもいい。
がしかし、行ったことのない地の紀行文というのは些か実感に乏しくましてや外国とあらばなおさらで、紀行文をあまり読まないタイプの私には多少退屈な面もあった。
 
ただ、半世紀近くも前の旅日記でもあることからして登場人物の全てが故人となっている点は感慨深い。
然し、微に入り細に入り、物事をよく観察し好奇心旺盛なおおらかな女性のイメージで好感が持てるタイプだ。
 

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