探訪 樋口一葉

結核が細胞を蝕み、備わった天性の才能を道ずれに三途の川を渡る時
死への恐怖に抗う術なし
遺されし家族への憐憫
命の蝋燭の灯は目減りし喀血が体力を奪い
幽鬼漂う中、朧に生きているような私
鏡に映る青白い貌を見る、二十四にして老残の貌を凝視す
 
穏やかならずは母と妹、生活(たつき)の行く末
孤崖に佇む侘しさ辛さ、幸せのありかは何処にありや
現われよ、体攫って行く君よ
子を為さず死出の旅に出るは知るぞ哀しき
我が乳房、曝け出し、嗚呼、いま暫く生きて誰ぞ官能を教えよ
 
後の世に、誰か私を訪ね来る人、思い出しておくれ
この憂き世の片隅で労苦に堪えて書いていた女があることを
 
             
                 一葉碑 路傍の片隅 忘れ去れ
 
              
                  路地裏の 井戸端だけが 残りたる
 
 
                  上り坂 木枯らし吹くか 胸の中
 
 
                   一葉も 吾も立ちたり 文京区
 

           
                  質草の 軽き 荷物となりにけり
 
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