居眠り狂志郎の遅読の薦め

喰う寝る読むだけの素浪人です

昭和文学

死の棘

それもこれも、梯久美子が去年出版した大著『狂うひと ─「死の棘」の妻・島尾ミホ』を読むというミッションに駆られたことに他ならない。 『妻への祈り - 島尾敏雄作品集』『海辺の生と死』と読んで、 今回が第三段『死の棘』ということになる。 しかしまだ…

末の末っ子

昭和ファミリー小説の決定版とあるが確かに面白い。 まず、タイトルがいい! 『末の末っ子』、つまり予定外の妊娠出産だったというわけだ。 阿川弘之氏には三男一女の子があり、その三男誕生が51歳の時とある。 まるで孫のような年齢差の子供が産まれ、周囲…

上海

織田 作之助 昭和22年1月10日 横光 利一 昭和22年12月30日 菊池 寛 昭和23年3月6日 太宰 治 昭和23年6月13日 この時期、文壇はたった1年半年足らずの間に4人もの流行作家を亡くしている。 しかし今日、織田作、菊池 寛、太宰 治の再燃はあっても横光利一ブー…

わが町・青春の逆説

大雑把に言うなれば新潮文庫と岩波文庫の違いはこうなるか! 新潮は自然淘汰文庫、岩波は復刊復刻文庫。 平たく言えば新潮は読まれなくなった本は容赦なく切り捨てられ岩波は切り捨てられた近代文学の復興に努めている。 そういう意味では確かに岩波の価値は…