居眠り狂志郎の遅読の薦め

喰う寝る読むだけの素浪人です

昭和戦史

インパール作戦従軍記 一新聞記者の回想 丸山静雄

第二次大戦の三大決戦と言えば、エル・アラメインの戦い、スターリングラード攻防戦、硫黄島の戦いとなるが、どれもこれもうんざりだ。 ロンメルとモントゴメリーが北アフリカで雌雄を決したエル・アラメインの戦いは灼熱の砂漠で激闘、両軍を悩ませたのは蠅…

慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件 加藤康男

私が解釈するところの「慟哭」とは最大限の哀しみと涙という意味になる。 無分別に涙の洪水に哀しみと共に押し流されていく一片の木の葉のようなものだ。 これから書くことは現代史の闇に葬られた、まぎれもなく慟哭の叫びで、読んで哀し、聞いて身震い、見…

流れる星は生きている 藤原てい

物語は、何の脈絡もなく突然、昭和20年8月9日夜10時半頃から始まる。 ドアを激しく叩く音で起きた藤原夫婦。 「藤原さん、藤原さん、観象台の者です」 夫と二人でドアを開けると。 「あ、藤原さんですか。すぐ役所へ来て下さい」 「一体何ですか」 「何だか…

ノモンハン秘史 新書版 辻政信

昭和陸軍に無数に存在したはずの将校団で、今日、その名を世に知らしめている軍人は意外と少ない。 東條大将を除けば、石原高級参謀と辻参謀の名は戦史に刻まれ永久に語られる人物として名高いものがあろう。 今回読んだ本の著者は、関東軍時代の辻政信が少…

慟哭の海 - 戦艦大和死闘の記録 能村次郎

以前、NHKの『その時歴史が動いた』で戦艦大和を扱った番組があったが、ゲストの半藤一利さんが、大和沈没の場面を見て。 「悲しくなりますね」 と言っていたのが印象深い。 本当に悲しくなる。 吉田満さんの名著『戦艦大和ノ最期』に有名な場面、兵学校出の…