居眠り狂志郎の遅読の薦め

未だ休読日に至らず

エッセイ

パパは楽しい躁うつ病 斉藤由香

今日は記事を書くにあたり記憶に留める意味合いもあって昨日の大地震の事を少し書いておきたい。 ブログの性質上あまり個人的なことは書かない主義なのだが今回は例外ということで。 実は毎日記事を更新してはいるが、ここ半月程前からヘルニアが悪化して歩…

快楽 更年期からの性を生きる 工藤美代子

工藤美代子という作家の名前はよく目にするが、主に歴史ノンフィクションや評伝ばかり書いている人だと思っていたら、豈図らんや、こんな主題の本まで書く女性だったとは意外や意外。 快楽と書いて「けらく」と読ませているが要はタイトル通りの内容。 閉経…

或る男の断面 宇野千代

『或る男の断面』の或る男とは東郷青児のことで、宇野千代の代表作『色ざんげ』は東郷に書いてみないかと持ち掛けられた東郷自身の心中未遂から宇野との結婚についての話しを仮名を使って語られているが、こちらは全て本名で書かれている。 といってもエッセ…

父・丹羽文雄 介護の日々 本田桂子

著者は丹羽文雄の長女で、ブログを書くにあたって少しこの親子に付いて調べてみたが私の記憶に間違いはなかった。 丹羽文雄は三重県四日市に1904年(明治37年)11月22日に生まれ2005年(平成17年)4月20日に没している。 つまり満百歳の天寿を全うし文壇の生…

読書の腕前 岡崎武志

世の中には恐ろしい読書家、乱読家がいるが、私などはとても「読書の腕前」などと言う大それた文章を書ける腕前などは持ち合わせていない。 それでもタイトルに惹かれ読んでしまったが、好みのジャンルも相当違うようで年間3000冊の本が増殖中と聞いて絶句。…

上海にて 堀田善衛

僭越ながら我が家系の事に付いて少し触れたい。 先祖は江戸期を通じ、代々の陣屋で参勤交代の折りなど御殿様に宿泊して戴く福井藩の名主だったが、何を思ったか我が祖父母は大正初期、生まれ故郷を捨て大陸に渡って行った。 満州事変はまだ先の話しで落ち着…

京都ぎらい 井上章一

京都嫌いとは何ぞやということに興味を持ち買ってみたのだが・・・! 例えばこんなことを想像していた。 芸子が無理な京都弁を使う。 風俗と寺社が渾然一体となった場所がある。 観光客の多さ。 うだるような暑さ等々。 しかし、予想は大きく外れかなり歴史…

閉経記 伊藤比呂美

司馬遼太郎さんや吉村昭さんが亡くなって以来、現代作家で好きな人と言われても特にいない。 寧ろ最近では作者よりタイトルや内容で選ぶことの方が多い。 ということで今回の1冊は文壇ではそれなりに有名な人らしいが、私個人は全く知らない人だが経歴を見て…

ないもの、あります クラフト・エヴィング商會

『ないもの、あります』とはどういう事なのかと購入前には思っていたのだが。 つまり、『ないもの』を売っている店ということになるわけで。 店名はクラフト・エヴィング商会。 著者もクラフト・エヴィング商会となっている。 では、一体、どんな物が売って…

生きるコント 大宮エリー

エッセイストというのは、何でもない話しを何でもあるように書き換える翻訳者みたいな職業だと思っている。 日常の生活の中で話題の種になるような事柄を見事に救い上げ料理する。 林扶美子は「翻訳とはチャーハンみたいなものかな」と言っているが、将にそ…

夫のちんぽが入らない こだま

何とまあ煽情的なタイトル。 著者は全く無名の主婦。 しかし、どうなんだろうか、このタイトル。 表紙は購入時にカウンターに置いても恥ずかしくないよう、まるで薄化粧を施したような目立たない装丁。 内容は文字通りそのままで、つまり何と言うか互いに他…

海辺の生と死

要は『狂うひと ──「死の棘」の妻・島尾ミホ』を読む為の下見として購入した本だが意外に手間取った。 以前『妻への祈り - 島尾敏雄作品集』を読んで、そして今回の本。 その後、『死の棘』『狂うひと ──「死の棘」の妻・島尾ミホ』の流れで4冊読破するつも…

ハマクラの音楽いろいろ 浜口庫之助

私の場合、物心付いて最も古い記憶のヒット曲と言えば守屋 浩の『僕は泣いちっち』だろうか。 ちょうど、『ダッコちゃん』『フラフープ』が爆発的人気を誇っていた第1次池田内閣時代のことで、当然のことながらテレビに出ている人だけが有名人で作曲者のこと…

九十歳。何がめでたい 佐藤愛子

もし、自分で母親を選ぶことが出来るとするならば佐藤愛子と答えるかも知れない。 私の父は大正5年生まれなので12年生まれの愛子さんとは釣り合いも取れる。 夫婦であってもおかしくない年齢差だ。 だが、実際の母子となれば喧嘩ばかりしてただろうか。 しか…